GoogleAIYProject OS移行手順

 GoogleAIY VoiceKitV1、VoiceKitV2、VisionKitV1.1向けの新しいOSがリリースされました。
 9カ月の経験上sudo apt update/sudo apt upgradeによるアップデートは何かが動かなくなる可能性があるので、別のmicroSDへ移行する手順を紹介します。

※ JSONファイルはGCP(Google Cloud Platform)からダウンロードできるので必ずしもこの手順通りにやる必要はありません。

※ OSのバージョンにより操作が異なる場合があります。その点はご了承ください。

用意するもの

OSを起動できるようにする。

1.OSを書き込む

①OSをダウンロードする。

https://github.com/google/aiyprojects-raspbian/releasesから書き込みたいOSをダウンロードします。
2018/11/17現在の最新はaiyprojects-2018-11-16.img.xzです。

②新しいmicroSDへ書き込む

新しく用意したmicroSDカードへダウンロードしたファイルをEtcherを使って用意したmicroSDへ書き込みます。

2.OSのセットアップ

 新しいmicroSDカードをKitにセットして起動し、OSのセットアップをします。
 セットアップが完了したら一旦シャットダウンします。

3.古いmicroSDカードを接続する。

 Dataと書かれたmicroUSBポートにOTGケーブル、カードリーダーを通して古いmicroSDカードを接続します。

4.OSを起動

Kitを起動して、母艦PCからSSH接続をするかRaspbianのGUIからターミナルを起動します。

JSONファイルをコピーする。

古いmicroSDカードから以下の2つのファイルをコピーします。

  • assistant.json
  • cloud_speech.json

ファイルコピーの手順

①パーティション名の確認

 自動ログインや自動マウントの設定を変更していない場合は、古いmicroSDカードは/media/pi/に自動マウントされています。まずはマウントされているパーティションの名前を確認します。

$ ls /media/pi
boot  rootfs

bootともう一つフォルダがマウントされているはずです。この名前はAIY OSのバージョンによって異なるのですが、そちらに対して操作を行います。(以下rootfsで統一します。)

②ファイルのコピー

 下記のコマンドを実行してJSONファイルをコピーします。

cd ~
cp /media/pi/home/pi/*.json .

 他にも自分で作成したソースや設定ファイルがあったらコピーします。

③アンマウント

 ファイルのコピーが終了したら、アンマウントして古いUSBメモリは取り外します。

sudo umount /media/pi/*

デモを起動する。

①デモの実行

 下記の手順でコマンドを実行します。

AIY-projects-shell.sh
src/examples/voice/assistant_grpc_demo.py

②URLが表示されたらブラウザで開く

 初回起動時はURLが表示されるので、ラズパイ上でも母艦でもいいのでURLを開きます。

③Googleにログインし、許可する。

 ブラウザ上でVoiceKitと連携するGoogleアカウントにログインし許可をします。するとコードが表示されるのでコピーします。

④コードを貼り付けてEnterを押す。

 SSHかターミナルのウィンドウに戻り、コードを貼り付けてEnterを押します。

移行完了

 これでデモが動くようになったはずです。ボタンを押してGoogleアシスタントが反応するか確かめてみましょう。

 動かない場合は、エラーメッセージを確認して対応しましょう。

【補足】ロケールの設定

 assistant_grpc_demo.pyのソースを確認したところ、今回のバージョンから言語設定はOSのロケールを見るようになったようです。もし、英語で応答するようであれば、sudo raspi-configを実行してロケールが正しく日本語になっているか確認しましょう。(日本語はja_JP.UTF-8 UTF-8です。)

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