ラズパイへWindows10 on ARMを入れるときのトラブルや対処方法
おそらく、Webのニュース「誰でも簡単にRaspberry Pi 3へ64bit ARM版Windows 10をインストールできるツールが登場」というのを見て入れてしまった方は多いと思うのですが、私が遭遇したトラブルと対処をまとめておきます。
インストール方法は前の記事Windows10 on ARMのインストール【成功しましたが簡単ではありません。】を参照してください。
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【母艦PC】必ず新しいフォルダを作成しそのフォルダ上で作業する。
install.wimというファイルを作成する前にISOを生成する必要があるのですが、これを行うシェル(cmd)プログラムが曲者です。
管理者権限を付けずに実行すると実行したフォルダの中身が消えます。(サブフォルダも含め)(特にダウンロードフォルダで間違って実行してしまうので注意してください。)ウィルス対策ソフトに実行がブロックされて消えてしまう事例もあるようです。
なるべく外付けドライブでフォルダを作成し、その中で実行しましょう。(デスクトップは絶対ダメです。)
●例、下記のようなフォルダを作成し、createISO…cmdファイルをコピーしてから実行しましょう。
C:\ARMTemp
E:\ARMTemp
遭遇したトラブル
延々とブルースクリーンが繰り返される。
2019/2/17現在、ISOをビルドする際にVersion1803(Build 17134)以外のメディアを使用するとブルースクリーンが発生しインストールできません。
3~5桁の数字のフォルダが消せない
一時フォルダで数字3~5桁のフォルダが作成され、消えなくなる場合があります。(実際に遭遇しました。)
※もしかしたら、メディア作成時間が長くて途中で止めたのが原因かもしれません。
「ファイルアクセスの拒否」という下記の画面が表示され、このファイルを変更するには、(コンピュータ名)\(ユーザ名)からアクセス許可を得る必要があります。
というメッセージが表示されて先に進めなくなります。(再試行を押しても繰り返されるだけ)
消す方法
このエラーが出た場合、消せないフォルダのアクセス権を「フルコントロール」に変更しなければなりません。以下の手順で変更してください。
①対象のフォルダ
XXXXX\temp\mount 配下に存在する5つのフォルダの権限を変更します。一つずつ作業します。
②プロパティを開く
アクセス権限を変更するフォルダを選択→右クリック→プロパティを開きます。画像例では、「Program Files」を変更します。
③「セキュリティ」タブを開く
「セキュリティ」のタブを開き、「詳細設定」をボタンをクリックします。
④所有者を変更
所有者がAdministrators(コンピュータ名\Administrators)以外の場合は変更をクリックして所有者をAdministratorsにします。
(1)<フォルダ名>のセキュリティの詳細設定
まず、所有者の右側にある変更をクリックします。
(2)ユーザーまたはグループの選択①
「詳細設定」を押します。
(3)ユーザーまたはグループの選択②
Administratorsを選択します。(グループです。)
※Administrator と間違えないように注意(ユーザーです。)
(4)<フォルダ名>のセキュリティの詳細設定
前のダイアログ画面に戻るので、「継承の有効化」を押して、「子オブジェクトの・・・」というチェック後、「適用」を押します。
※「継承の有効化」を行うと、「継承の無効化」に変わります。
(5)一旦閉じる
所有者の変更が終わったら、一旦「OK」を押して閉じます。
⑤セキュリティの詳細設定
もう一度、「詳細設定」ボタンを押します。
表示されたもののうち、アクセスの欄が「フルコントロール」でないものがあるので全部「フルコントロール」に変更します。
(1)アクセス権限の変更
「フルコントロール」と「これらのアクセス許可を、、、」のところにチェックを入れて「OK」を押します。
それでも上手くいかない場合
もう一度所有者の変更を行って「継承の有効化」がされているか確認してください。
★「継承の無効化」と表示されていればOKです。ややこしい、、、(´・ω・`)
おわりに
「誰でも簡単にできる」ということですでに実行した方もいらっしゃると思いますが、OSのインストール作業というのは必ずリスクが伴いますので情報を集めてから実施しましょう。(人柱覚悟の方は別です。)
VHDXファイルをマウントして、中でやるのがお勧めですぞ
アンマウントしてVHDXファイルを削除するだけでアクセス権とかなんも考えずに消せますからな
この場合の注意点はcmdファイルを置く場所はルートディレクトリ不可
コメントありがとうございます。
作業ディレクトリを仮想HDDですか、思いつきませんでした。
確かに切り離せるので取り扱いも楽そうです。
後で試して手順書いてみます。