Windows10のマルチディスプレイ環境を快適にする。
テレワークやモバイルモニターの普及に伴い、PCをマルチディスプレイ(マルチモニター)環境で利用する方も増えていると思います。私も徐々に枚数が増えてきました。今回は、マルチディスプレイ環境を便利にするTipsを思いついたので紹介したいと思います。
もくじ(Index)試した環境
デスクトップPCとノートPCで構築してみました。据え置きのディスプレイ2台、モバイルモニター1台の計3台です。すべてFHDで作成しました。
- グラフィックボード NVIDIA Geforce 1650GTX
- DisplayPort→HDMI変換アダプタ
- DVI→HDMI変換アダプタ
- FHDモニター
- FHDモバイルモニター
- ディスプレイアーム
- タブレットアーム
マルチディスプレイで便利なTips
プライマリディスプレイを切り替える
マルチディスプレイを使う際に、使いたいプライマリディスプレイを切り替えると便利だなと思い、やり方を探ってみました。nirsoftのnircmd.exeを使います。通常の手順だと「スタート」→「設定」→「ディスプレイ」→ディスプレイを選択→「これをメインディスプレイにする」をチェックするという面倒な手順なのですが、このTipsを使うとタスクバーのアイコンをクリックしてディスプレイ番号を入力するだけで切り替えることができます。
どんな時に使える?
下記の用途が考えられます。
- 普段使っているノートPCのデスクトップを外付けのモニターに切り替えて使いたい。
- テレワークで運動不足なので、立った姿勢と座っている姿勢のメインモニターを切り替えたい。
環境の作成手順
(1)nircmd.exeのインストール
Nirsoftのリンクを開いて一番下までスクロールして「Download NirCmd 64bit」をクリックします。
(2)ダウンロードしたファイルを解凍
ダウンロードしたファイル「nircmd-x64.zip」を任意のディレクトリに回答します。
★今回はC:\Moduleというフォルダに回答する手順で説明します。
①「nircmd-x64.zip」の上で右クリック→「すべて展開(T)…」をクリック。
②展開先を指定する。
画像のように「C:\Module\nircmd-x64」と入力して「展開」ボタンを押します。すると「C:\Module\nircmd-x64」というフォルダに解凍されます。
(3)バッチファイルの作成
「C:\Module\nircmd-x64」にchange_primarydisplay.batという名前のファイルを作成します。
●ファイルの内容
@echo off
set /p DISPLAY_NO="プライマリに設定するディスプレイ番号を入力してください。"
C:\Module\nircmd-x64\nircmd.exe setprimarydisplay %DISPLAYNO%
(4)バッチファイルをタスクバーにピン留めする。
下記のブログを参考にしました。
リンク先のところには下記のように入力します。
%windir%\system32\cmd.exe /c "C:\Module\nircmd-x64\change_primary_display.bat"
切り替えの方法
タスクバーのアイコンをクリックすると下記の画面が出ます。あとはディスプレイ番号を入力してエンターを押すだけです。
番号は「スタート」→「設定」→「ディスプレイ」で確認できます。(下記の例だと1-3のいずれか。)入力した番号のディスプレイにデスクトップが移ると思います。
ディスプレイの設定を保存して切り替える。[MultiMonitorTool]
こちらの方がおススメかもしれません。同じnirsoftのMultiMonitorToolを利用します。この技だと下記のようなことができます。私のお勧めはL字に3枚です。
①MultiMonitorToolのインストール
nirsoftのMultiMonitorToolのHPを開き、下の方にスクロールして下記のリンクをクリックします。
②ダウンロードしたファイルを解凍する。
ダウンロードした「multimonitortool-x64.zip」というファイルを解凍します。解凍するフォルダは任意です。
★今回はC:\Moduleというフォルダに回答する手順で説明します。
③ディスプレイの設定を変える。
ウィンドウズの設定を開いて「システム」→「ディスプレイ」を開き、自分で設定を変更します。
★ 設定例
●1,2をONにして3はOFF、プライマリは1
●2,3をONにして1はOFF、プライマリは2
●1,2,3をONにしてプライマリは2
④MultiMonitorToolで設定を保存
(1)「C:\Module\multimonitortool-x64\MultiMonitorTool.exe」を起動します。
(2)設定の保存
メニューの「File」→「Save Monitors Configulation」を選択して設定を保存します。(ファイル名は任意)
⑤ ③、④を繰り返して自分が設定したい分だけcfgファイルを作成する。
筆者の場合は下記のように3パターン作成してみました。
⑥設定を切り替える
メニューから「File」→「Load Monitors Configuration」を開いて保存した設定ファイルを読み込むと切り替えることができます。
⑦バッチファイルを作成して切り替えるようにする
nircmd.exeの時と同様にmultimonitortool.exeはコマンドラインでも利用できます。下記のようなバッチファイルを作成するとバッチファイル起動後に1~3の番号を入力してEnterを押すとすぐに切り替えられるようになります。
@echo off
c:
cd \Module\multimonitortool-x64
set /p DISPLAY_NO="プライマリに設定するディスプレイ番号を入力してください"
if %DISPLAY_NO%==1 (
C:\Module\multimonitortool-x64\MultiMonitorTool.exe /loadconfig 12.cfg
) else if %DISPLAY_NO%==2 (
C:\Module\multimonitortool-x64\MultiMonitorTool.exe /loadconfig 23.cfg
) else (
C:\Module\multimonitortool-x64\MultiMonitorTool.exe /loadconfig 123.cfg
)
おわりに
マルチディスプレイ環境に慣れると、PCを色々なスタイルで、より快適に使うことができます。私の場合は、スタンディングデスクとキーボード、マウスを組み合わせて、立った状態と座った状態を切り替えられるようにしました。いろいろ工夫して快適なPC操作環境を手に入れましょう。