RaspberryPi3B+は熱対策した方がパフォーマンスが上がる。
購入レビューRaspberryPi 3 Model B+ 買いました。【開封の儀】を書いてから3カ月が経ち、電子工作やサーバーとして使えるか検証したり色々しています。使い続けて感じたことは、ラズパイ3Bよりも、CPUがかなり熱いということです。
気になったので、温度を測定しつつUnixBenchを実行してみました。
測定条件
- ベンチマークはUnixBenchを使用。
- 室温は29~30℃(エアコン28℃設定)
- ヒートシンクのみと、8cmファンを使って風を当ててみた場合の2種類を測定
- 2秒ごとにCPU周波数とCPU温度を記録
使用したファン
BIGFANの8cmファンです。USBの5V給電でかなり音は大きいですが風量はあります。
このような感じでラズパイの基板に風を当てます。
測定結果
CPU温度の比較
UnixBenchのマルチコア測定に入るとかなり高温になっています。ヒートシンクのみだと最大82.2℃、ファンありだと最大48.9℃でした。
CPU周波数の比較
グラフが少しわかりづらいかもしれませんが、、、
オレンジのヒートシンクのみのグラフは負荷が高くなるとCPU周波数が1.2GHzにクロックダウンしています。これは高温による熱暴走を防ぐためにCPUが遅くなっていることを表します。
青のファンありのグラフは安定して1.4GHzで稼働しています。
UnixBenchの結果
ファンが無い場合は全ての項目で値が悪くなっています。
一番下のSystemBenchmarksIndexScoreという項目を比較すると、ヒートシンクのみの場合は4CoreのINDEX値が13%ぐらい下がっています。(1CPUの時は5%)
System Benchmarks Index Values | ヒートシンクのみ | ヒートシンク+ファン | ||
1Core | 4Core | 1Core | 4Core | |
Dhrystone 2 using register variables | 429.3 | 1458.8 | 428.8 | 1704.2 |
Double-Precision Whetstone | 224 | 759.2 | 224.1 | 887.8 |
Execl Throughput | 246.8 | 523.5 | 244.9 | 582.6 |
File Copy 1024 bufsize 2000 maxblocks | 412 | 599.4 | 405.6 | 687.9 |
File Copy 256 bufsize 500 maxblocks | 284.7 | 391.1 | 290.9 | 452.7 |
File Copy 4096 bufsize 8000 maxblocks | 645 | 1014.2 | 684.2 | 1096.2 |
Pipe Throughput | 240.1 | 847.1 | 250.9 | 991.9 |
Pipe-based Context Switching | 142.2 | 561.4 | 156.5 | 687 |
Process Creation | 182.7 | 369 | 204.6 | 403.6 |
Shell Scripts (1 concurrent) | 461.1 | 1078 | 501.7 | 1224.3 |
Shell Scripts (8 concurrent) | 996.9 | 983.4 | 1114 | 1192.5 |
System Call Overhead | 442.4 | 1540.2 | 468.3 | 1797.6 |
System Benchmarks Index Score | 338.7 | 763.9 | 354.9 | 880.5 |
まとめ
今回の測定で、RaspberryPi3B+はかなりCPUが高温になりやすく、上がりすぎるとクロックダウンしてパフォーマンスが落ちることがわかりました。
エアコンが効いた部屋でもMAX82.2℃なので、ラズパイの寿命にも関わりそうです。
パフォーマンスアップしたい方はファンを付けましょう。