JLCPCBの3Dプリントサービスを使ってみました。【スタックチャン】
スタックチャンのケースを作成したい方も多いと思うので、自分が頒布しているスタックチャン M5GoBottom版ケースをJLCPCBの3Dプリントサービスを利用してみました。注文から届くまで大まかな流れと届いた製品の感想をまとめておきます。送料次第ですが、非常に安い価格でできるので便利だと思います。メリットとデメリットも踏まえて紹介します。
もくじ(Index)JLCPCBの3Dプリントサービス
2021/11からスタートしたそうです。HPを見ると作成した基板のケースを作成する用途で考えられているようです。
https://jlcpcb.com/3d-printing
今回使用したモデル
スタックチャン M5GoBottom版のシェル、ブラケット、足の3つのモデルを作成してみました。stack-chanのリポジトリで公開しています。
- stack-chan
フォルダはcase/contributed/mongonta_case_for_SG90_and_M5GoBottomBoardです。
ユーザー登録
下記のリンクからユーザー登録を行うと、PCBやSMTのサービスで利用できるクーポンが入手できるようです。
オーダー
ユーザー登録やオーダーの手順は別記事で説明します。ユーザー登録後の大まかな流れは下記のようになります。
オーダーを新規作成
① モデルをアップロード
※ 複数ファイル選択できますが、複数アップロードすると失敗するようなので1つずつアップロードした方が良いです。
② 素材、色等を選択
アップロードしたモデル毎に選択します。今回は下記のようにLEDO 6060 Resinを選択してみました。
- Material:LEDO 6060 Resin
- Colors&Finishes: Natural white
※レジンは白のみのようです。 - Build Time: 48 hours
- Qty(数):1
- Product Desc: Toys
- 値段(モデルをアップロードすると見積もりが出ます。)
③ オーダー確定
配送方法を選択し「SAVE TO CART」を押してカートへ入れてから、次の画面で確認し「Secure Checkout」を押すと注文が確定します。
※ 支払いはレビュー後です。
レビュー
オーダーした後はレビューが行われます。システムで行われる場合は早いですが、人の確認が入ると1営業日ぐらいかかる場合もあるようです。
① レビューの確認メール
アップロードしたモデル毎にレビューの返信や問い合わせがきます。
② レビューの返信
レビューされた場合に、壁が薄いモデルがある場合は破損や部品の欠けのリスクがあるということを確認されます。自分で判断してリスクを許容するかどうか返信してください。モデルを作り直す場合は、一旦オーダーから削除して注文しなおすことも可能です。
支払い
レビューが完了すると、Order Historyを見ると「Pay」ボタンが押せるようになります。押して先に進みます。
支払いは、クレジットカード(デビットカードでも可能でした。)、PayPalが選択できます。
PayPalだけ手数料が表示されていますが、クレジットカードで支払った場合でも同じくらいの手数料が足されています。
製造
支払いが完了すると製造がはじまります。経過はOrder Historyから確認できます。私の場合、大体2営業日で完了しました。
発送
製造が完了すると発送され、メールが来ます。
到着
今回の注文では一番安い「Standard Global Direct Line」(8~12営業日)を選択してみました。
1/26に発送 → 2/6に到着しました。日本側は日本郵便のゆうパック扱いでした。
製品の仕上がり
梱包
箱はつぶれることはなく、綺麗な状態で届きました。中身は写真のようにプチプチで隙間なくおおわれていたので輸送中の破損もしづらいと思います。
仕上がり
表面と造形
今回選択したのはLEDO レジン6060という材料です。レビューで指摘された薄い壁も印刷されていて造形は何も問題ありませんでした。ただ、1つだけ気になったのが表面の仕上げで、レジンだと跡が目立ってしまう感じでした。
寸法
寸法は何も問題ありませんでした。特に基板をハメる部分はFDM方式のプリンタだとギリギリ押し込むという感じなのですが、スッとピッタリ入ります。光造形の印刷だとここまで正確に3Dプリントできるんですね。
まとめ
現在、他のレジンも製造中です。届いたら比較しようと思います。ナイロンはレビューまでしてみましたが、今回のスタックチャンケースには向かないようなので注文していません。
おすすめポイント
- 白が好きな人はアリ
- 梱包も問題なし
- 寸法が正確
- 安く作成できる
- 積層痕がない
注意点
- レビューや問い合わせのやり取りは全て英語で行わなければならない。
- 表面は少し荒いです。綺麗にしたい場合は自分で磨く必要がありそう。
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終わりに
今回、自分で頒布している成果物とどのくらい差があるのか確認したかったのでJLCPCBの3Dプリントサービスを利用してみました。送料次第ですが、値段がとにかく安いので気軽にプリントを試したりできそうです。
スタックチャンのケースを印刷する場合は、一部薄い部分があるのでリスクを許容するかどうか決めて注文してください。
https://jlcpcb.com/3d-printing