スタックチャン タカオ版組み立てキットの頒布について【SG90用】及び【SCS0009専用】

 スタックチャンはししかわさん(@meganetaaan さん)が公開しているSuper-kawaii robotのオープンソースプロジェクトです。私も公開当初に組み立ててすっかり虜になってしまい今では7人のスタックチャンが部屋にいます。Twitterで「スタックチャンが欲しいけれど3Dプリンタが無く作れない」というツイートも見かけるようになりました。そこで、ししかわさんが作成した3DモデルをM5Stackの基板に合わせて改変したものを頒布します。(BoothのArpeggio Factoryで購入可能です。)
※ 2023/11/26 FeetechのシリアルサーボSCS0009専用版について追加しました。

 もくじ(Index)

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【購入前の注意事項】必ず読んでください。

 購入前に確認をお願いいたします。

ケースの印刷品質について

 家庭用のFDM3Dプリンタ(Voxelab Aquila S2)を使用しているため下記の問題があります。

  • 積層痕が目立ちます。
    積層は0.2mmで3Dプリントしています。光の当たり具合や角度によってはかなり気になります。スタックチャンを正面から見る場合は目立ちにくいです。
  • 積層割れしやすいです。
    強度は気を付けて設定をしていますが、落としたり無理に力を入れると簡単に割れます。割れた場合はプラスチック用の接着剤やUVレジン(紫外線LED等必要です。)で修復可能です。

サーボの電源について

  • 基本のキットではM5Stack Coreの5Vから電源を取ってサーボを駆動するようになっています。そのため、M5Stackの個体によってバッテリーのみの場合、サーボを駆動する電流が足らず接続したときにM5Stackの電源が落ちるといった症状がみられます。

    その場合は、5Vの電源を用意しブレッドボードに接続する必要があります。

    ※私が調査した限りでは、Coreの種類ではなく個体の差のようです。また、使用するサーボによっても必要な電流が違う場合があります。(特にAmazonやAliExpressで購入した模倣品はバラツキが大きいです。)

電源OFFについて(Core1製品のみ)

  • 旧Core(M5Stack Basic、Gray、Fire、M5Go)は電源が完全に切れず過放電になりやすく、また充電管理も不十分なのでUSB電源を接続した状態が長く続くと過充電になりバッテリーが劣化しやすいです。Power Switch for M5Stackの追加をお勧めします。

対応する基板について

組み立てに必要なスキル

  • 電子工作の簡単な知識
    Grove互換ポートと接続する場合、半田付けは必要ありませんが、ブレッドボード上で回路を正しく配線できる知識が必要です。
  • 分解スキル
    基板をBottomやモジュールから取り外す必要があります。ネジを外して基板を取り外す簡単な分解です。

対応サーボにより選ぶケースセットが変わります。(※ 2023/11/26追記)

以前は、SG90及び互換品の形状に対応したケースセットのみでしたが、Feetechのシリアルバスサーボ SCS0009にも対応したケースセットを頒布しています。間違えないように注意してください。SG90は可動域が0°~180°の範囲でしか動きませんが、FeetechSCS0009だと0°~300°の位置決め移動と360°の回転モードがあります。(※ 360°回転は配線があるのでUSB給電しながらだと実用的ではありません。)

主なサーボの違い

  • 可動域
    SG90は0°~180°、SCS0009は0°~300°
  • 初期設定の有無
    シリアルバスサーボは購入した後にPCからツールを利用してIDを設定する必要があります。SG90は特に初期設定の必要はありません。
  • 回転モードの有無
    SCS0009は回転モードというのがあり、360°回転が可能です。(※ 回転モードでは正確な位置決めはできません。)

SG90用ケース

SCS0009専用ケース

頒布内容(送料は別途)

①スタックチャン タカオ版 ケースセット【SG90/互換品用】(¥2,700)

 下記のセットになります。

  • 3Dプリント品
    • シェル
    • ブラケット
    • 猫耳HAT
  • その他付属品
    • シリコンチューブ
      サーボが震える場合に使用してください。

②スタックチャン タカオ版 部品キット【SG90用】(¥500) 「Stack-chan_Takao_Base」を推奨します。

 M5StackのGrove互換ポート(A or C)と接続する場合に必要です。BUSモジュールやプロトモジュールを利用してM-BUSで回路を自作する場合は必要ありません。
 ミニブレッドボードの耐久性等もあるので、Stack-chan_Takao_Baseを推奨します。

  • ミニブレッドボード(25) (※色は選べません。) 1個
    ブラケットに収まるように加工してあります。
  • Grove互換(HY2.0-4P)-2.54オス4Pケーブル(10cm) 1個
  • 両端ロングピンヘッダ(4pin x 1個, 3pin x 1個)
  • 4pinデュポンコネクタハウジング 1個
  • 電解コンデンサ 6.3V 220μF(日本ケミコン社製) 1個
  • セラミックコンデンサ 50V 0.1μF 1個

③スタックチャン タカオ版 ケースセット【SCS0009専用】(¥3,000)

 下記のセットになります。

  • 3Dプリント品
    • シェル
    • ブラケット
    • 猫耳HAT
  • その他付属品
    • シリコンチューブ
      サーボが震える場合に使用してください。

組み立てに必要なもの

ケースセット以外に必要なもの【SG90/互換品用】

①M5Stack本体

 電子工作初心者の方はM5Stack Core2(白いもの)をおススメします。

  • M5Stack Core2 / Core2 Ver.1.1(白いもの)
  • M5Stack Core2 for AWSIoT EduKit【バッテリーが両面テープで固定されていて取り外し困難な個体が出てきました。LiPOバッテリーの取り外しは危険を伴うので十分注意してください。】
  • M5Stack CoreS3

 ※ その他のM5Stack Basic/Gray/Fire/M5Goについても使用することはできますが、電源がちゃんと切れないためバッテリーが膨らむリスクがありおすすめしていません。

 

②サーボ(SG90系)2個

 SG90または同じサイズのサーボが必要です。2023/11/26現在推奨は、秋月電子の純正SG90スイッチサイエンスのFS90MGです。

 M5Stackの180°ServoKitはサーボが2個含まれている上、配線が短いのでコンパクトに収納できます。SG90付属の十字のサーボホーンとネジも利用します。
 ※M5Stackの180°ServoKitはサーボホーンの形状が異なるものが存在するため非推奨です。(もし購入してしまった場合は、手裏剣型のホーンをカッターで加工すると良いようです。)

※ SG90系のサーボについて詳しくは下記の記事を参照してください。

③Stack-chan_TakaoBase

 ※ Stack-chan_TakaoBase_SCS0009と名前が似ているので間違えないようにしてください。

ケースセット以外に必要なもの【SCS0009専用】

①M5Stack本体

 電子工作初心者の方はM5Stack Core2(白いもの)をおススメします。

  • M5Stack Core2 / Core2 Ver.1.1(白いもの)
  • M5Stack Core2 for AWSIoT EduKit【バッテリーが両面テープで固定されていて取り外し困難な個体が出てきました。LiPOバッテリーの取り外しは危険を伴うので十分注意してください。】
  • M5Stack CoreS3

 ※ その他のM5Stack Basic/Gray/Fire/M5Goについても使用することはできますが、電源がちゃんと切れないためバッテリーが膨らむリスクがありおすすめしていません。

 

②サーボ(Feetech SCS0009)2個

 Feetech SCS0009のサーボが2つ必要です。

Stack-chan_TakaoBase_SCS0009

SCS0009の場合、タカオ版部品キットも利用可能なのですが非推奨です。(強引な角度でブレッドボードに差し込む必要があるため)下記の完成品か部品キットをお買い求めください。

工具

  • 六角レンチ(1.5mm、2.0mm、2.5mm) ※Core2のM3ボルトを外す場合は2.0mmも必要です。
    基板の取り外しと取り付け時に必要です。
  • 精密ドライバー(プラスドライバー)
    サーボ及びサーボホーンの固定に必要です。
  • ニッパーまたはカッター
    十字のサーボホーンを切断するのに必要です。
  • セロハンテープ
    M5GoBottom基板のバッテリーを固定するのに使います。

頒布商品

販売ページ(Booth)

Arpeggio Factory(Booth)

組み立て手順

 組み立て手順は現在下記の2種類あります。

分解なし

分解あり

ファームウェアについて

 ロボさんが スタックチャン M5GoBottom版組み立てキットの頒布記念にファームウェアを公開してくれました。感謝です。VoiceTextでスタックチャンがしゃべる機能はCore2専用ですが、サーボの動作は他のM5Stackでも使用可能です。

M5Core2_SG90_StackChan_VoiceText_Ataru

ArduinoIDEを使ってスケッチをコンパイルする方法は下記の記事を参考にしてください。

初心者向けM5Stack Core2の始め方(ArduinoIDE編)

3Dモデルの公開について

 スタックチャン タカオ版の筐体は下記で公開しています。3Dプリンタをお持ちの方であれば出力可能です。

https://github.com/mongonta0716/3DPrinter_Models

謝辞

 スタックチャンという可愛いロボットを生み出してくださったししかわさん(@meganetaaan)さんに感謝いたします。

 M5GoBottom版の作成にあたり、DMM.makeで実際にモデルを作成し助言を頂いたロボさん(@robo8080)さんに感謝いたします。

スタックチャン について

 Super-kawaii-robot スタックチャンはししかわさんが公開しているオープンソースのプロジェクトです。

スタックチャン プロジェクトへの貢献

スタックチャンはオープンソースのプロジェクトなので、開発・スポンサー・SNSでつぶやくなど、様々な貢献ができます。

おわりに

 頒布することが初めてなので、至らない点が多いかと思います。質問があったら、コメント・Twitter・メールでご連絡ください。よろしくお願いいたします。

組み立てが難しいと感じた方へ

実際にスタックチャン M5GoBottom版組み立てキットを購入して、実際に組み立てた際の解説を追加したり、動画を作成してくださいました。下記のリンクも見てみてください。購入前の問い合わせも遠慮なくしてください。

更新履歴

  • 2023/11/26   Feetech SCS0009専用について情報を追加
  • 2023/5/7    キットの価格を変更、Stack-chan_Takao_Baseに対応した記述に変更
  • 2023/4/9    製品名を変更、紛らわしいところを修正
  • 2022/9/26   有志の方の解説へのリンクを追加
  • 2022/3/13   分解作業なし手順へのリンクを追加
  • 2021/12/19  新規作成

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